«お金儲けって»

さっきまで太田総理の番組見てましたー。
いや、あの番組って私お気に入りで（笑）
現実にはありえない政治事を提言するって浪漫あるなぁ、って思うので。

えーと今回はちょっと真面目な話。
またもや語りたいのでこれ以上見たい方は、続きを読んでくださいねー＾＾

さて本題。
少しの間、真面目に語らせて頂こう。

今日語りたいのは先程まで見ていたこの番組についてである。
今日の議題（マニフェスト）は
『小学校で「金もうけ」という授業をつくります』
という感じだった。

内容は商業道徳を幼い頃から学ばせることによって金銭の大切さを学ぶというもの。
お金はどうしても現代社会に生きる人間にとって切り離せないものだ。
お金の使い方や大切さを学ぶのは幼いうちからが良い、という意見だったように思う。
さて。これを見て、皆さんはどう思うだろうか。

この議題についての私の意見は「反対」だ。
それというのも子供にお金を全てだと思って欲しくないからである。
労働を知らない小学生にとっては給与というものは実生活から程遠い。
となればそのような教育を行うのは実体験が必要となる。
理解しにくい机上の勉強などではなく、例えば株式ゲームや商業ゲームなど体験によってお金を扱うことになるだろう。
その時に怖いのが金銭の魔力だと思う。

自論、という程のものでも無いがお金は人を狂わせる。
金銭には魔力というものがあると私は思うのだ。
分別のつく大人だってこの甘い誘惑に負ける人間は多い。
それで人を騙すなどということは稀であっても、「さらに手に入れたい」という金銭欲には万人が弱い。
お金を持つ人間の周りに人が集まるのもその一環だ。
自分はそんなことはない、と思う人も多いだろうが無意識のうちに付き合う人間を選んでいるということもある。
例えば気になる異性がいたとして、彼（もしくは彼女）の両親が開業医であるとか大企業の社長だったりしたらそれはより魅力的に相手を映さないだろうか。
そんなの当たり前だ、という意見もあるだろう。もっともである。
しかしながら残念な事につまりはそういうことなのだ。
我々は人間である以上、否社会に生きる以上お金には弱いのである。
大の大人であってもお金に対する執着は強い。
それが子供の頃であったらどうだろうか。想像してほしい。

株式ゲームや商業ゲームは小さな子供にとっては金銭のことを理解しやすい体験であろう。
机上で需要がどうの供給がどうの、などといった経済の授業なんかよりよっぽど分かりやすい。
しかし、これがゲームである事を忘れてはいけないのだ。
ゲームというからには勝ち負けが存在する。
「結果など関係ない。大切なのは体験する事だ」などというのは大人の理想だろう。
得てして現代の子供は賢い。
彼らにとってはそこに必ず勝敗が見えているだ。
今回の場合において、この勝敗を決するのは簡単だ。
つまりは手に入れた金額である。

ここで怖いのは「お金を沢山手に入れたヤツが偉い」などという考えが発生することであろう。
子供が金銭の価値をそんな風に定義付けてしまうと、それは大人になっても変わらないのではないかと思ってしまう。
そして何よりも残念なことに、その意見は必ずしも全てが間違っている訳では無い。
それ故に大人はそれを強く否定する材料を持っていないのだ。
それが哀しくも人間である。

人は多かれ少なかれ生きていくに従ってお金を手に入れる。
そのうちにどうしたってお金の魅力や魔力にたぶらかされ、振り回されるのだ。
そのたびに咽び喜び、絶望し、挫け、這い上がるのが常だと思う。
全員が全員でないにしろ、人はどうしたってお金からは逃れられないのだ。

だからこそ、子供のうちはそんな現実を見て欲しくないと思う。
その代わり、道徳やら良心やらをうんと学んで欲しい。
大人になって、お金の魔力に負けない位の時代遅れな道徳心と暑苦しいくらいの正義感をもってほしいのだ。
お金の魔力は強い。
その魔力に突き動かされるだけで、人ひとりの人生をめちゃくちゃにするくらいは簡単に出来てしまう。
それ故に道徳を学ぶのはその魔力に魅せられる前でなければならないと思っている。
だからこそ私は「反対」であるのだ。

私はその事に疑問を持たなかった。
驕ったように思われるだろうが、それが普通であり万人の考えだと思っていたのだ。

だが、実際にはどうだろう。
番組内の専門家や政治家、芸人などが行った議決では「賛成」１１票・「反対」１０票であった。
その後の視聴者の投票では「賛成」５２％、「反対」４８％。

この結果を見て私は愕然とした。
目の前が真っ暗になるというのは言い過ぎだが、そんな心地がしたのだ。
まさかそんなに票が割れるなどとは露ほども思っていなかった、というのが本音である。

何故そんなに票が割れたのかは自明だ。
つまりは国民にとって金銭の価値というものが非常に大きくなっているということだ。
精神論や道徳観、夢や理想など目に見えない物だって大事だが、お金だって大事なのだと強く思っている人が多いというのが現状なのだろう。
事実私だってそう思う。
お金が無ければ生活出来ないし、夢や希望や理想は衣食住を用意してくれない。
でも、それでも。
お金よりも道徳や正義が大切なのだと思ってしまうのは、私が子供なのだからであろうか。
私はそれが疑問で仕方ない。